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国交省/公共発注の実態調査結果公表、市区町村の休日考慮は工事6割・業務7割

2023.12.27

国土交通省は地方自治体など公共発注機関を対象とした公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく工事の実態調査と、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の運用指針に基づく業務の実態調査の結果を26日に同時公表した。市区町村では時間外労働の罰則付き上限規制への理解が浸透しておらず、受注側の休日を考慮し工事の工期を設定しているのが約6割、業務の履行期間を設定しているのが約7割にとどまった。同省は調査結果を踏まえ自治体らに必要な改善を働き掛け、本年度中の対応を促していく。
 両調査とも国や特殊法人、地方自治体の計1928団体に7月1日(一部項目は2022年度末)時点の対応状況を聴取した。入契法の実態調査は総務、財務両省との共同実施。昨年度までは各調査の結果を別々に公表していたが、今回から一度にまとめることで各発注機関が改善対応などに取り組みやすくする狙いがある。国交省は個別課題ごとの対応状況の「見える化」や改善要請の通知発出も準備中で、年度末に向け働き掛けを強める考えだ。
 工期と履行期間の設定では国と特殊法人等、都道府県・政令市の全団体が休日を考慮していた。一方、市区町村は工期設定で考慮しているのが56・5%の972団体で、1年前の828団体からは増加したものの上限規制の適用を間近に控えるだけに早急な改善対応が求められる。
 建設業に上限規制が適用されることを「知らない」と回答した市区町村が5・6%の97団体もおり、小規模な町村などにフォーカスした意識啓発が必要な実態も判明。業務では建設コンサルタントなどに上限規制が既に適用されているが、履行期間設定で休日を考慮している市区町村は68・7%の1183団体で、働き方改革に対応した業務発注が完全には浸透していない現状が明らかになった。
 今回の調査では発注業務のDXの実態も深掘りした。電子入札システムは5割程度の導入率だった市区町村を除けば利用が浸透。一方、電子契約システムは工事で未導入だったのが国で5・3%、特殊法人等で85・1%、都道府県・政令市で50・7%、市区町村で91・5%に上る。受発注者双方にメリットがある取り組みとして導入拡大を後押ししていく方針だ。